特殊加工印刷の新晃社 > 印刷会社ブログTOP > ブログ > 特殊用紙 > 【徹底調査】これを読めば分かる!ストーンペーパー完全版
公開日:2018年12月11日
「石の紙?きっと硬い紙だ!」とイメージした方はいらっしゃいますか?
触っていただくと分かるのですが、実際は柔らかい手触りをしており石を使っているとは一見しただけでは分かりません。
今、注目度が非常に高まっている素材であり、私たちの生活に密着した印刷物にも使われはじめています。例えば耐水性、耐久性が強いことを利用して「防災マップ」「屋外ポスター」といったアイテムを作る。エコロジーな素材を使う名刺などで環境への取り組みをメッセージとして伝えることができる、などの実用性・メッセージ性の両面から今注目をされています。
そこで今回、新晃社ではストーンペーパーをさらに徹底調査してみました!
初めてストーンペーパーを耳にした方も、この記事を読めば丸わかり。
それでは詳しくみていきましょう!
ストーンペーパーはいつどこで生まれたのでしょうか?
それはお隣の国、台湾です。
台湾の企業である「台灣龍盟科技股有限公司」が1990年頃に開発をスタート。開発は難航を極めたそうですが、水に強く破れにくいという特徴を持ち、さらにエコ。この紙の誕生に多くの人々が心を震わせたことは間違いありません。
LIMEX(ライメックス)の事を改めてご紹介しましょう。「LIMEX(ライメックス)」 とはストーンペーパーとは異なり、株式会社TBMが開発した紙・プラスチックの代替となる日本発の新素材です(引用:株式会社TBM様HP)。印刷業界でも注目度が高まっている優れもので、石灰石を原材料として使用することによって水、木、石油を使いません。そのために非常にエコロジーであり環境に優しいのです。また、石灰石は地球上にほぼ無尽蔵にある、非常に豊富な資源です。私たちが暮らす日本でも約240億トンもの埋蔵量があると言われており、将来の資源枯渇を回避するために注目が集まっている素材です。
もっとも特徴的なのはエコだという事。印刷では基本的に大量の用紙を使うので、エコであることは大変重要なポイントです。どのような点がエコかというと、大きく分けて3つのポイントがあります。
(1)豊富な資源量
様々な資源を輸入に頼っている日本でも、石灰石は100%自給自足できる資源と言われている程の埋蔵量があります。また世界各地で多量に存在する為、資源が枯渇してしまう心配はまずありません。
(2)環境を汚さない
通常、紙を1トン作るのに、木を20本、水を約85トン使用しなければなりません。一方でライメックスは原料に木や水を使用せず、紙1トン作るのに石灰石を含む無機物約0.6~0.8 トンとポリオレフィン約 0.2~0.4トンから生産可能です。
(3)リサイクルしやすい
通常、紙のリサイクルとは古紙回収したものがトイレットペーパーや印刷用紙などの「紙の原料」となります。一方でライメックスは紙、そしてプラスチックの代替素材とすることができますので、リサイクルできる幅が広いのです。
近年では環境への配慮をCSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)として掲げている企業もあります。自社で作成する会社案内、チラシ、パンフレットなどをLIMEX(ライメックス)にするという取り組みも考えられます。
こちらは楽天ですが、スマートノートという手帳型としても販売されています。耐水性、耐久性がある事を活用して、書き込んだ部分をウェットティッシュなどで拭き取れば何度でも使えるという商品にしていますね。※ご使用前に、拭き取れるインクを使ったペンであるかご注意ください
その他にもLIMEX(ライメックス)を使った印刷物はこんな所にも使われています(引用:商業界ONLINE様2017年10月31日記事)。
スシローが全店に採用、革命的新素材「LIMEX」とは-- 地球環境に優しく、ラミネート不要で高い耐水性と耐久性、石灰石由来の新素材
<ここから引用>
水をはじき食べ物の汚れも染み込まない、紙やプラスチックに変わる革命的新素材として注目を集める「LIMEX(ライメックス)」。飲食店のメニュー表やPOPなどに適したLIMEXは、石灰石が主原料で、撥水性、耐水性、耐久性に富むだけでなく、エコノミーでエコロジーな環境に優しい素材でもある。
回転寿司の人気チェーン「スシロー」(株式会社あきんどスシロー)は、2017年6月、全店(当時の店舗数463店舗)にLIMEX使用のメニュー表を導入した。
(〜中略〜)
導入後、お客さまがメニュー表の上に皿を置いても汚れたり破れたりすることはなく、醤油や水をこぼしても染み込むこともない。テーブルを拭く際にメニュー表も同じように拭いており、時間が経過しても新品同様の状態を保っている。
<引用ここまで>
まさにLIMEXの特性を活かした印刷物。これまでメニュー表といえばラミネート加工が定番でしたが、ライメックスを選択するというのも一つの方法になります。
こんなに便利な新素材。これからの時代はもっと身近になるかもしれません。
こちらの記事(引用:日刊工業新聞ニュースイッチ様2018年07月25日記事)でも下記の様に紹介されています。
<ここから引用>
石灰石は豊富にあり枯渇の心配がない。ライメックスの生産に水は不要。“紙代替”と言っても製紙と違い、森林にも水資源にも負荷をかけない。しかも石油由来のプラスチックの性能も持ち合わせている。3月、都内で開かれた視覚障害者のサッカー大会でライメックスの横断幕を使用。大会終了後、横断幕は砕いてペレット化し、成形機でスマートフォンカバーを製作した。
(〜中略〜)
海外からも引き合いが来るようになった。独BASFなど1万社以上が参加する団体「CSRヨーロッパ」から声がかかり、5月に開催された「SDGサミット」の公式冊子にライメックスが採用された。CDPの報告書と同様、環境や持続可能性が調達基準になるとライメックスが選ばれる。
<引用ここまで>
これからの時代は持続可能な社会を創る、というスタンスが非常に重要です。環境と調和した印刷会社を目指して新晃社も取り組んでいきます。
また、エコだから仕方なく使うという訳でもありません。新晃社ではライメックスの特性を活かしてこの様な印刷物を作りました。
さらに、アイディア次第では下記の様な印刷物も作る事ができます。
用紙を選ぶ際にはLIMEXもこれからは選択肢の一つに加えてください。新晃社はお客様が作りたいものに合わせて用紙をご提案しております。私たちからも積極的にご紹介させてください。
前回こちらに耐久性・耐水性に優れた新素材「LIMEX(ライメックス)」についての体験記事を書きました。こちらの記事も合わせてお読みいただけると幸いです。
当社では、お問合せいただきました内容を確認し、ヒアリング・お打合せをさせていただいております。
その内容をふまえて、企画・デザイン・見積りを提出させていただきます。
印刷だけでなく、特殊加工・製本・丁合、封入などのアッセンブリから発送まで対応しております。
印刷加工等でご不明な点はお気軽にお問い合わせください。
詳しくお打ち合わせご希望の方は営業担当が伺わせていただきます。