こんにちは。今日は、印刷の知識の基本編です。
本日のテーマは、湿し水とは?です。
その前に少しだけ、オフセット印刷のおさらいです。
オフセット印刷は、版と紙が直接触れない印刷方法で、現在、最も一般的な印刷方法です。
印刷機の中で、版に付けられたインキは、ゴムブランケットと呼ばれるゴムの中間転写体に転写(offset)した後、紙などの被印刷体に印刷するため、オフセット印刷と呼ばれているそうです。
この時、印刷用の版は、デザイン的に印刷される部分、つまりインクを付ける部分と白い部分、インクを着けない部分に分かれます。
インクを付ける部分には、油の含まれているインクがそのまま、版に付着します。インクを付けない部分は、水で湿らせてインクが付くのを防ぎます。
オフセット印刷では、インキ水と油(インキ)の反発作用を利用し、画像部のみにインキを着けています。
この水を『湿し水』と呼びます。
この湿し水は、ただの水道水ではありません、インクを付けない部分が水と親しみやすくなるように化学変化(親水化)をさせる効果を持たせる必要があります。
そのため、水に給湿液(一般的に「エッチ液」や「H液」と呼ばれる液)を添加した専用の湿し水をオフセット印刷機に使用します。