特殊加工印刷の新晃社 > 印刷会社ブログTOP > ブログ > 印刷について > 【環境・SDGs】印刷工程で出来るSDGsの取り組み事例~プレス編~
公開日:2022年04月22日
前回の記事でご紹介させて頂きました通り、印刷会社では様々な工程において、環境に負担をかけない製造方法に取り組んでいます。
前回記事:【環境・SDGs】印刷工程で出来るSDGsの取り組み事例~プリプレス編~
印刷工程は大きく分けると、「プリプレス」「プレス」「ポストプレス」の3つにわけることができます。
各工程において環境保全に繋がる様々な工夫や取り組み方があり、それらによって印刷物に環境に配慮しているといったロゴマークを入れることも可能です。
今回は、印刷工程における「プレス」で出来るSDGsの取り組み事例をご紹介いたします。
プレスとは、印刷する工程そのものになります。
プリプレスで用意した「版」を印刷機に取り付け、紙に刷る工程のことです。なお、プレスでは「紙」「インキ」「印刷機」を使用するため、これらを管理する作業も「プレス」の中に入ります。
新晃社ではプレスにおいて様々な活動に取り組んでいます。その一部をご紹介させて頂きます。
印刷に使用する「紙」は基本的に木材を原料としているため、紙の消費量を抑えたり、環境に負担の少ない紙を使用するなどで、森林を守ることに繋がります。新晃社ではFSC®認証の紙や、間伐材の紙、主原料が木材以外の紙、などをお客様にご提案しています。
環境・社会的な利益を適い、経済的に持続可能なきちんと管理された森林や、環境・社会的なリスクの低い原材料等から救られた製品を消費者に届け、責任ある森林管理を支援することができる認証になります。つまり、FSC®認証の紙を使用することによって、持続可能な森林を守ることに繋がります。
また、FSC®認証の紙を使用した印刷物は、認証マークを入れることができます。新晃社では、2008年よりFSC®(Forest Stewardship Council®、森林管理協議会)認証を取得しており、FSC®認証用紙を取り扱っています。
森林を守るために間伐された木材のことになります。間伐材を紙の原料として使用することで、限りある資源を有効活用することができ、森林環境の保全に繋がります。
紙は木材以外にも、バナナの茎の繊維を使用したバナナペーパー、竹を使用した竹紙などがあります。木材以外を主原料とすることで、森林を守ることはもちろん、独特な紙の質感や手触りを表現することができます。
新晃社では、環境に配慮したインキを率先的に使用しており、印刷で使用したインキのマークを入れることができます。印刷物に環境に配慮したマークを入れることで、SDGs活動に取り組んでいることを表明することも可能です。
また、VOC(揮発性有機化合物)が1%未満のVOCフリーインキ使用しすることで、現場の作業者の健康にも配慮しています。
印刷に使用するインキは油成分や有機化合物を含んでおり、環境に負担をかけることになります。そこで環境に配慮して作られたインキを使用することで、環境や人体への負担を減らすことができます。
例えばベジタブルインキ(植物油を使用したインキ)、ボタニカルインキ(植物由来成分を積極的に使用したインキ)などを使用することで、地球環境の保全に貢献しています。この他にも様々なインキの種類があります。
揮発性を有し、大気中で気体状となる有機化合物の総称であり、高濃度になると目やのどの痛みなどの原因となります。VOCフリーインキや、ライスインキを使用することで、VOCを1%未満に抑えた印刷をすることができます。
オフセット印刷機を稼働させる際には、アルコールなどを配合した水を使用します。その際、ろ過装置などを使用することで、工場からの排水量を減らし環境保全の取り組みを行うことができます。また、IPA(イソプロピルアルコール)を含まない湿し水を使用することで、人体への負担を減らすことができます。
その他にも印刷時のカラーマネジメントを確立することで、使用する紙の量を抑えて資源を有効活用するなど、様々な取り組みがあります。
オフセット印刷では、水と油(インキ)の反発作用を利用して印刷しているため、水を必要とします。例えば、印刷する版を「湿し水」という水で湿らせる必要があるのですが、新晃社では湿し水の「ろ過装置」を導入し、水の交換頻度を年12回から2回に削減しています。1回の交換で100ℓ使用しているので、年間で1000ℓの節水になります。
IPAはエタノールと同じ、アルコール類の一つであり、直接人体に触れると痛みや腫れなどの原因になります。このような薬品や成分を限りなくゼロにする取り組みを行う事で、環境にも作業者の健康にも配慮した印刷に繋がっています。
印刷時には、正しい色が再現できるようにカラーマネジメントという調整を行います。当社では「Japan Color(ジャパンカラー)」というカラーマネジメントを元にしており、印刷1台にかかる調整の紙を少なくなりました。結果として、ジャパンカラー導入前より損紙を20%削減しています。
今回ご紹介した取り組み以外にも、当社で出来ることはないか、あらゆる視点でチェックをしています。環境にも作業者にも優しい、持続可能な取り組みをこれからも継続し 且つ 見直しつつ、お客様のSDGs活動に貢献できる印刷をこれからもご提供してまいります。
SDGs対応印刷のことであれば、お気軽に新晃社まで是非ご相談ください。経験豊富な担当者が丁寧にご説明させて頂きます。
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