特殊加工印刷の新晃社 > 印刷会社ブログTOP > ブログ > 印刷について > 針金を使わず安全&エコでSDGsにも繋がる「スクラム製本」とは?
公開日:2022年10月14日
本や小冊子の仕様の1つである製本には、様々な方法があります。製本方法によって仕上がりが変わるため、何を選択するかは印刷物においてとても重要なポイントです。今回は、数ある種類の中でも、針を使わずエコな製本方法として注目を集める「スクラム製本」をご紹介します。
スクラム製本は、2つ折りにしたページを幾つか重ねているような製本形態です。わかりやすく表現すると、針金で止めていない中綴じ風の冊子です。そのため、「針金無し製本冊子」とも呼ばれています。
サイズは、A4、B5サイズのものが一般的。用紙は、コート紙やマットコート紙が選ばれることが多いです。昔は特色1色で印刷するケースが多かったのですが、最近ではプロセス4色での印刷も増えてきています。
また、冊子の中央までしっかりと開くことができ、フチいっぱいまで印刷できます。写真を印象的に活用したり、情報量の多いページ構成にしたりとデザイン面での幅も広がります。
針金がないことで、ばらけやすいというデメリットがある点も理解しておきましょう。
最もポピュラーな製本方法である中綴じ製本との違いは、針金を使わない点。
このスクラム製本の特性から、見開きの真ん中のページは2つ折りでなくても、1枚のペラ(2ページ)でも大丈夫という特徴があります。中綴じだと4ページごとになりますが、ペラをはさむことで、スクラム製本では偶数ページの対応が可能です。こうした製本方法を選択できるのが、中綴じ製本との大きな違いになってきます。
参考までに中綴じ製本についてはコチラ!
【よくわかる】中綴じと平綴じの違い
https://www.shinkohsha.co.jp/blog/nakatoji-hiratoji-chigai/
シンプルで開きやすい製本方法なので、手軽に手に取ってもらいやすいのもスクラム製本の特徴の1つ。そのため、会報誌や広報誌、社内報、営業用パンフレット、フリーペーパーなど様々なシーンで使用されています。実は、みなさんもよく目にする身近な製本方法でもあるんです。「新聞形式製本」とも呼ばれており、実は新聞もスクラム製本を用いています。
定期的に発行するような会報誌、社内報などは、2穴の穴あけ加工をするケースも多いです。穴をあけることで、バックナンバーなどをまとめてファイリングでき便利です。
また、針金を使わないことから、子ども向けの冊子などでもよく使われます。特に保育園、幼稚園など小さい子が触る印刷物には、針金がないほうが安心ですよね。そのため、保育園、幼稚園で使用される冊子にもスクラム製本はよく選ばれています。
スクラム製本は針金を使わないため、余計な資源を使わず地球環境にも配慮された製本方法です。また、リサイクルがしやすいのも特徴です。環境事業の広報誌、SDGs関連の会報誌などに、スクラム製本はピッタリと言えます。
新晃社では、こうした地球に優しい印刷、エコプリンティングを積極的に推奨しています。“サステナブルな印刷”という新しい価値を追求するためには、こうした製本方法の一つひとつの選択も大切になってきます。
エコプリンティングについてはコチラ!
https://www.shinkohsha.co.jp/ecopritown/
2030年を目標に持続可能な開発目標として掲げられているSDGs。17個ある項目の一つ「12.つくる責任 つかう責任」は、印刷においても大切にしたい目標の一つです。スクラム製本は子どもでも安全に触れられる印刷物を実現し、資源を無駄にしない点において、この目標の実現にふさわしい製本方法と言えます。
安全でエコな製本方法を選ぶことは、SDGsの実現にも繋がっているのです。
以上、スクラム製本についてのご紹介でした。複数の製本方法を知っておくことで、印刷物の幅も広がります。印刷物をお考えの際は、スクラム製本を選択肢の1つとしてご検討ください。
製本についてわからないことがありましたら、ぜひ新晃社にご相談ください。発注者様の作りたい印刷物について、目的や使い方を汲み取って最適な印刷方法や製本方法をご提案いたします。
「納期もあまりないし、コピー機でもなんとかなるかな」とお悩みの場合もあるかもしれません。しかし、実際にご相談いただくと納期や品質が解決したケースや、社内のコピー機で印刷することで、かえってコストが高くついているなんてこともあります。
新晃社では印刷・製本は勿論、企画やデザインのご相談から承っておりますので、印刷・製本のことでお悩みの場合であればぜひご連絡ください。経験豊富な担当者が丁寧に対応させていただきます。
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