特殊加工印刷の新晃社 > 印刷会社ブログTOP > ブログ > デザインの雑学など > 【もう間違わない】ミスを見つけやすい校正のポイント
公開日:2020年11月26日
印刷物を作る過程において、「校正」は必要不可欠です。
校正とは、元となる原稿と本番印刷前の校正紙を照らし合わせて、指示通りになっているか確認する作業のことです。そもそもミスのないデータを作ることが一番なのですが、作成する過程において「手入力によるタイプミス」「漢字変換がおかしい」「元原稿を取り違えている」などによって、指示通りになっていないことがあります。
間違いに気がつかないまま印刷してしまうと、様々な人に誤解を招きトラブルになってしまうというケースもあります。また、印刷し直しとなった場合の費用もかかってしまいます。
このようなトラブルを回避するために、校正はとても大切な工程です。今回は間違いを見逃さない校正のポイントをご紹介いたします。
まず前提として、原稿をしっかりと整理しましょう。当然のことと思うかもしれませんが、担当者が整理しきれていないため、指示が分かりにくい原稿になっているケースがあります。特に原稿が1つではなく、2つ、3つと複数ある場合に落ち入りがちです。
過去に私(筆者)自身、分かりにくい原稿を制作者に渡してしまい、指示通りの校正紙が出てこなかった経験があります。焦らずに原稿を整理して、まずは校正をはじめられる用意をしましょう。
整理された原稿と校正紙がそろったら校正スタートです。校正する際は、原稿と校正紙を左右において照合します。多くの場合は、原稿が左側になりますが本人の見やすい方でOKです。
原稿に赤ペンなどで書かれた「朱書き(しゅがき)」がある場合は、一つずつ目で追ってチェックします。その際、マーカーペンなどを使ってチェックした部分に印をつけていくと見落としにくくなります。
校正作業に慣れてくると、無意識に目で文字や画像を追っかけているだけになってしまい、本来気づくべき点を見落としてしまう事があります。そんな時は、声を出して校正することも心がけてみると良いでしょう。目で追いかけながら耳で聞くことによって、違和感を見逃さず精度を高める事ができます。
原稿と校正紙を重ね合わせて、何回もめくることによって変更された箇所をチェックする方法になります。あおり検版をすることによって、通常の校正時には気がつかなかった変更箇所を見つけられることがあります。コツは、スピーディに紙をめくったり戻したりすることです。素早く紙をめくる作業を繰り返すことによって、変更箇所を見つけやすくなります。
掲載する情報に間違いがないかチェックすることも重要です。例えば、チラシやパンフレットに記載された会社の名前、所在地、電話番号などは原稿が用意されていなくても間違いないか確認すると良いでしょう。
その他にも、西暦・和暦、日付、曜日といった点も要チェックです。原稿から既に間違ってしまっているケースもありますので、実際のカレンダーと見比べて確認すると良いでしょう。
またQRコードなどがある場合は、指定されたリンク先になっているかの読み取り確認も行いましょう。
印刷の仕上がりにおいて問題点がないかも、重要な校正のポイントです。例えば、塗り足しがあるか、仕上がりサイズのギリギリに文字や見切れてはいけない画像が配置されていないか、ロゴや会社名など欠けてはいけないパーツに問題はないか、、など。最終的にどのような印刷物を作ることが目的なのか?を理解して校正に当たることが、間違いを見逃さない校正となります。
Adobe Acrobatのファイル比較ツール というものがあります。「修正前のPDF」と「修正後のPDF」を読み取って、変更された場所を自動的に抽出してくれるという便利なツールです。例えば、本来意図していない箇所を触ってしまって、校正では見つけられなかったミスを発見することなどができます。
ただし、機械的に変更箇所を抽出しているだけなので、おかしな単語や文章について指摘してくれるわけではありません。人の目ではカバーしきれない補助的なものとして使うのが良いでしょう。
いかがでしたでしょうか。校正は印刷物を作る上で非常に重要なポイントです。手間暇を惜しまず、しっかり時間をかけてチェックすることが業務全体を円滑にするでしょう。ぜひ原稿を作成されるご本人も、原稿を預かった制作者も、第三者として校正を担当する方も、これらのようなポイントを抑えて校正をしてみてください。
新晃社では日々の制作物において、細心の注意を払って校正をしています。制作について任せたい、相談したいといったことがありましたらお気軽にご連絡ください。担当者が丁寧にサポートさせて頂きます。
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