特殊加工印刷の新晃社 > 印刷会社ブログTOP > ブログ > 印刷について > 【よく分かる】会社案内パンフレットを制作するポイント
公開日:2020年02月14日
会社案内は商談やプレゼン時に、自社のイメージやサービスを直接伝えることのできるツールです。
大手・中小零細を問わずほとんど全ての企業が作成しているといっても過言ではないでしょう。デザイン会社や印刷会社に依頼して本格的に作成するケースや、ワードやパワーポイントを使って自社で簡易的に作成するケースなど、作り方は様々ですが「いかに自社の魅力を伝えることができるか」という点において担当者は頭を悩ませることが多いと思います。
新晃社もこれまでに事業や理念・ビジョンを刷新する等のタイミングに合わせて、会社案内を作り替えてきました。また、多くの企業様の会社案内を作成してきた中で、コンテンツの作り方やデザインをする上で意識した方が良いと感じるポイントが見えてきました。
本記事ではAdobe Illustrator や Photoshopなどの操作方法やグラフィックデザインでのTIPSではなく、会社案内の作成における考え方のポイントをまとめています。
今回は、スタンダードな中綴じの会社案内パンフレットを中心に考えてみました。折りパンフレットや無線綴じパンフレットにも活用できます。これから会社案内を制作する方、現在進行形で制作している方にとってお役に立てば幸いです。
まず一番最初に決める必要があるのはコンセプトです。そして最も重要なステップです。
いざ制作にとりかかろうとすると様々な考えが頭をよぎります。「どんなコンテンツを盛り込もうか」「読みやすく分かりやすい文章を作りたい」「洗練されたデザインにしたい」「なるべくコストはかけたくない」など、一つ一つのToDoがとにかく大変で悩んでしまう、という声も少なくありません。そこに上長や同僚から新しい提案や意見が出されると、ますますどこへ向かっていけば良いのか悩んでしまうといったケースもあるでしょう。
このように会社案内の作成には、様々な確認事項や制作作業が発生するのが一般的です。そのために重要なのが、柱となるコンセプト設計です。コンセプト=目的と置き換えても良いでしょう。コンセプトがしっかりしていれば、軸がブレにくく意思決定がスムーズになり、満足度の高い会社案内を作成することができます。
コンセプトは直感やひらめきで決める必要はありません。考え方の一つとして「5W2H」を使うとまとめやすくなります。
When(いつ)/Where(どこで)/Why(なぜ)/What(何を)/Who(誰に)
How many(どのくらいの数)/How(どうやって使うか)
ここでいう「What」は会社案内であり主語になります。そして、その他は利用シーンによって異なります。
例えば「新卒採用の合同説明会」と「取引先との商談」に使う会社案内では、アピールしたいポイントは大きく異なります。以下は、新卒採用の合同説明会で配る会社案内パンフレット、という架空の設定に当てはめてみました。
【新卒採用の合同説明会パンフレットの例】
When(いつ):合同説明会が行われる3月
Where(どこで):合同説明会の会場
Why(なぜ):優秀な人材を獲得したいため
What(何を):会社案内
Who(誰に):新卒の大学生
How many(どのくらいの数):イベント参加者数と予備を見越して1,000部
How(どうやって使うか):自社ブースでの手渡し
いかがでしょうか。どのようなシチュエーションで会社案内を使うのか、具体的にイメージしやすくなったと思います。
このケースにおけるターゲットは就職活動をしている学生となり、コンセプトは「新卒大学生の応募獲得」です。コンセプトが明確になると、どのような紙面構成にして、どのようにコンテンツを表現すればよいか、などといったToDoに取り組みやすくなります。
中綴じパンフレットはページ数も多くなるため、アイディアを集約するにはコツが必要になります。是非まずはコンセプトを明確にしてみてください。
会社案内に載せるコンテンツ(内容)は、大きく二つのカテゴリに分かれます。
【コンテンツ例】
<基本情報>
・会社概要
・沿革
・事業案内
・支店案内
・アクセスマップ
<アピールポイント>
・代表挨拶
・スタッフ紹介
・サービス紹介
・価格表
・外観写真
・内観写真
・作業風景
・設備紹介
<基本情報>には問題となる点はあまりなく、取捨選択というよりは全て掲載することが一般的です。
一方、<アピールポイント>は、コンセプトに合わせて取捨選択が必要です。
例えば、先ほどの合同説明会の事例であれば、上記のコンテンツ例の他に「人材育成の考え方」「先輩社員の声」などを盛り込んでも良いでしょう。一方で価格表などは、合同説明会で配る会社案内には相応しく無いコンテンツです。
まず、最初の段階では思いつく限りコンテンツを挙げてみて、次にコンセプトに沿った情報の取捨選択をすると、掲載すべきコンテンツを絞り込みやすくなります。
念入りにコンセプトを設計し、時間をかけてコンテンツを取捨選択したとしても、結局のところ読まれなければ作った意味がまったく意味がありません。そのためには読みやすいレイアウトで構成されていることも重要です。まとまりのない配置や色使いでは逆にイメージを下げることにも繋がりかねません。
読みやすいレイアウトを作るポイントの一つは「フォーマット」作りです。
フォーマットに沿うことで紙面に統一感が生まれ、読み手に安心感を与えます。フォーマットを作成するポイントは以下になります。
【フォーマット作成のポイント】
・フォント(書体)
・配色
・見出しなどのあしらい
統一された揃ったフォント、コーポレートカラーにぴったりの配色、自社のイメージに見合ったあしらい。まずはこの3つを抑えておくと統一感が出やすくなりますので是非参考にしてみてください。
ちなみにデザイン上、あえてフォーマットを逸脱することで際立たせたい場合は別です。コンセプトとなる軸はブレないようにしつつ、大胆にアレンジを加えることで読み手をひきこむテクニックもあります。フォーマットを作ったあとにチャレンジしてみても良いでしょう。
そしてもう一つ。紙面構成についてヒントがあります。
中綴じパンフレットの場合、表紙を除いてよく読まれるページはどこか分かりますでしょうか?
実はセンターページ(8Pであれば4Pと5Pの位置。16Pであれば8Pと9Pの位置。)は意外とよく読まれているページになります。
中綴じの場合、中央となるセンターページは開きやすい仕組みになっているため、ページ冒頭ではなくあえて中央に一押しのコンテンツを配置するという手法があります。皆様の会社案内はいかがでしょうか。もちろん、センターページにそのような意図をしていないコンテンツを配置することは間違いではありませんが、センターページが読んでもらいやすいページであることを意識してみると改善の余地があるかもしれません。
そしてデザインが完成された後には印刷物として形になります。私たち新晃社では特殊印刷・特殊加工の技術を活かして、様々なパンフレットを作成しています。最後に弊社の制作事例をご紹介いたします。スタンダードな中綴じででも、表紙に特殊加工を組み込むことでインパクトあるものが作れます。
新晃社では企業様や学校様などのパンフレットを多数作成しています。
下記はウォンテッドリー株式会社様のパンフレット制作事例です。
表紙に透明素材を使用した珍しいパンフレットです。
コーポレートカラーを基調色とした色使いですっきりとまとめられており、洗練されたビジュアルに仕上がっています。また、透明素材には白箔の箔押しが施されており、透明感のある表紙と相まって、より一層おしゃれな装丁になっています。
いかがでしたでしょうか。発注担当者は色々と考えることがあり大変なこともあるかと思いますが、最も重要なのは「コンセプト」です。コンセプトがしっかりしていれば、点と点が繋がり線となってスムーズに作成できた、というケースは多々あります。これから作る方も、現在作っている方も、是非コンセプト作りを大事にしてみてください。
新晃社では年間を通して様々な会社案内を作成しています。印刷・製本はもちろん、企画やデザインからお受けしておりますので、お悩みの場合は是非お気軽にご相談ください。担当者が丁寧にお手伝いさせて頂きます。
当社では、お問合せいただきました内容を確認し、ヒアリング・お打合せをさせていただいております。
その内容をふまえて、企画・デザイン・見積りを提出させていただきます。
印刷だけでなく、特殊加工・製本・丁合、封入などのアッセンブリから発送まで対応しております。
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